2011年1月21日金曜日

池上彰 池上彰の情報力

2004 ダイヤモンド社

1950年生まれ

著者は、毎週土曜日の夕方、「NHK週間こどもニュース」のお父さん役として子供にもわかりやすいニュースを伝えるので有名になった。
「こどもニュース」という題名ではあるが、ニュースのわかりやすさが評判となって、視聴者の半数以上は大人であった。
子供でもわかりやすくニュースを伝えるにはどうすればいいか、まじめに取り組んだことで、人気が出たのである。
番組で一週間のニュースをまとめるため、毎日、朝、昼、夕、夜のテレビニュースは欠かさず見るという。

ニュースは、テレビ・新聞・インターネットなど実にいろいろな方法で手に入れることができる。
その際、テレビニュースといっても、局によって、また時間帯によってずいぶん異なる内容を伝えている。民放の場合、全国をカバーしているわけではなく、とりわけ夜11時台のニュース番組は、明確に都市部サラリーマンの視点で構成されている。

新聞でも、読売、朝日、毎日、産経などの「全国紙」の読者は、主に首都圏、関西圏に限られている。紙面の構成も、大都市圏に住む読者を意識したつくりになっている。また、「全国紙」といっても、東京本社、大阪本社など複数本社制をとっていて、同じ題名の新聞でも違う新聞のような雰囲気をもっていることがしばしばである。東京の新聞を読んでいると全国のニュースが出ているかのように見えるが、関西や九州の話は非常に少ない。
地方紙の場合、その県のことは詳しく載っているが、記事や社説は共同通信や時事通信といった通信社が配信する記事を掲載していることが多い。
新聞を読む秘訣は、全部読み通そうとはせず、さっと目を通すことである。
一度に全体像をつかむことができるのが、アナログ媒体である新聞のいいところである。

著者は、常にニュースに接するようにしていて、自分でも「ニュース中毒」だと、つくづく感じているという。

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