2009年10月7日水曜日

鈴木啓功 サラリーマン絶望の未来

この国の本当の構造とは?

2006.12 光文社ペーパーバックス

1956年生まれ

著者によれば、今の日本列島には二つの国家が存在する。それは、「役人国家」と「サラリーマン国家」である。今の日本列島は、「パラサイト」と化した役人たちが支配しているため、サラリーマンに未来はない。
本書では役人を中心とする「パラサイト軍団」には政治家、ヤクザ、財界人、金融業、土木・建築・不動産業、坊主、弁護士、医者、マスコミ、学者、評論家などが含まれる。したがって、著者によれば日本の8割がパラサイト軍団を形成している。
これではサラリーマン軍団に勝ち目はない。役人にならなかったのがまちがいだったのである。
このような意見は極端であるが、日本は程度の差はあっても役人中心の社会であった。
ところで、「戦艦大和」は、日本人にとって誇りであると同時に屈辱の象徴でもある。
世界一の戦艦を作ったことは日本人の誇りである、しかし、一度もまともな戦闘をすることもなく、単にアメリカ軍の標的になっただけで、3000人の乗組員と共に虚しく沈没してしまった。
無意味な戦いをいつまでも続けていくしかなかった日本の官僚システムは、そのまま生き残り、再び経済大国日本という「戦艦大和」をつくったが、時代おくれの巨大戦艦は、沈没するのを待つしかないという。

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