2013年7月18日木曜日

小飼弾・山路達也 弾言

2008 株式会社アスペクト

もともと、人生には目標や目的はなく、人生は過程である。
人は目標や目的があって生まれてきたわけではない。
だから、人は何のために生きるのかなどと考えたり悩んだりするのはバカげている。
しかし、目的や目標があると、人生という過程にとっては、これがすごく役に立つ。
サッカーの試合では、勝つのが目的のようだが、観客が手に汗握るのは選手の活躍ぶりにたいしてである。
ゴルフも、最終ホールがゴールであるが、それが目的ではなく、そこへ至るまでの過程を楽しむのである。
スポーツでは、オリンピックなどの目標があり、それに向かって努力をする。
だが、オリンピックが終わってしまえば、勝っても負けても、また次の目標が出てきて、それに向かうことになる。
人の一生にも、さまざまな段階があり、それぞれの段階で目標や目的を立てることによって人生を過ごすのが楽になる。
目的を立てるのは人生を充実させるためにあるのだから、たとえ目標が達成できなくても、それはそれでしかたがない。
身近な例で言うと、元旦に一年の目標を立てたところで、たかだか何十回で終わるのが人生というものである。
人生は目的ではなく、過程であるという考え方は、老人にとってもやさしい考え方である。
目的だと考えると、日暮れて道遠しということになりかねないが、人生は過程だと考えると、せいぜい生きているうちは、生きることを楽しむべきだということになるからである。

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