2011年4月21日木曜日

高井伸夫 3分間社長塾

2004 株式会社かんき出版

カップヌードル
日清食品の創業者である安藤百福氏は、チキンラーメンを売り出すためアメリカに視察にでかけたところ、あるバイヤーがサンプルのチキンラーメンを小さく割って、紙コップに入れてフォークで食べていたのを目にした。
最初から紙コップのような容器をつけて売れば、丼も要らないし、気軽にラーメンを食べられるのではないかと考えた氏は、帰国後、さっそくカップラーメンの開発を指示した。そうして誕生したのが、世界各国で食べられているカップヌードルである。

アサヒスーパードライ
長期低迷していたアサヒビールが、生まれ変わりを目指してキリンへの挑戦に立ち上がったとき、アサヒビールは社運をかけて、勝つための方法を、兵法および兵学に学んだ。兵法では、弱者が強者に勝つためには、4つの方法がある。①一点集中、②少数精鋭、③個別撃破、④奇襲戦法の4つである。
そこでアサヒは、まず一点に全力集中することにした。こうして経営資源を全力投球して生まれたのがアサヒスーパードライである。

ナンバーワンよりオンリーワン
ナンバーワン企業は、他社との際限のない競争によって体力を弱め、市場が縮小すれば他社といっしょに淘汰されてしまう可能性がある。いっぽう、オンリーワンは他社とおなじ土俵で争うのではなく、他社にまねのできない商品やサービスを開発して、自社だけの土俵で勝負する。自社だけの市場を作り出せれば、他社がどんな戦略を取ろうと左右されないのである。
ただ、米国産牛肉の輸入がストップしたとき、牛丼に特化していた吉野家は、苦戦を余儀なくされた。
そして、今回、ナンバーワンかつオンリーワンで絶対安全だと思われていた東京電力が苦境に陥っている。
なにが起こるかわからないものである。

0 件のコメント:

コメントを投稿