2010年6月10日木曜日

勝間和代 効率が10倍アップする新・知的生産術

自分をグーグル化する方法

2007 ダイヤモンド社

グーグルは情報を独り占めしないで、惜しみなく提供する。それによって、逆に情報がどんどん集まってくる。著者が言うグーグルなみの知的生産力と効率化とは、このようなことだろうか。

「知的生産の技術」の梅棹忠夫をはじめとして、野口悠紀雄、立花隆などの名著はたくさんある。
著者は、中学1年のときにパソコンを親に買ってもらって以来、ほぼ毎日パソコンを使ってきた。幼少時からIT機器を使ってきた著者としては、これらの本に新しい方法を加えることができると思っている。

著者のやり方は、徹底的に合理的である。
たとえば、普通の人は電車で通勤し、体重の管理のため、スポーツジムに通って自転車漕ぎのような運動をする。著者の場合は、スポーツ自転車で通勤しているので、通勤時間がそのまま運動になっている。
仕事にしても、頼まれたものを何でもするということではなく、自分の価値が出せないような仕事については断っている。

知的生産といっても、けっきょくは体力である。そのため、著者は身体に悪いことはしないよう心がけている。酒、タバコ、ファーストフードなどの飲食は避け、睡眠時間も十分取るようにしている。

著者は、マッキンゼーという情報処理のプロ集団に居たときに、情報には「空、雨、傘の3段階がある」ことを学んだ。空を見上げると雲が出ているという事実があり、雲があると雨が降りそうだという解釈ができ、雨が降りそうだから傘を持っていこうという行動になるという。いろいろな出来事を後から振り返って見ると、何かが起こる前には、蒸気のようなもやもやしたものがあらわれ、しだいに形があらわれてくる。したがって、蒸気のうちに、ある程度の予測が立てられて対処できれば将来を変えることも不可能ではないことになる。大部分の人は、雨が降ってきてからあわてるのである。

著者は、19歳で公認会計士2次試験に合格、21歳で長女を出産、3人の子供の母である。この本には書いていないが、2回結婚して、2回離婚し、現在は独身であるらしい。誰にでもできることではないようだ。

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