2013年10月16日水曜日

村田裕之 シニアシフトの衝撃

2012 ダイヤモンド社

2012年になると、いよいよ団塊世代が大量に退職しだした。
産業界では、これを「シニアシフト」と称して新たな事業機会と見なしている。
シニアシフトの流れは、加速している。
紙おむつ市場では、大人用が赤ちゃん用を逆転している。
平日昼間のゲームセンターやカラオケのお客はシニアである。
ファミリーレストランは、もはやファミリー向けではなくなった。
平日の昼間にショッピングセンターをうろつくシニアをよく見かけるようになった。
シニアの特徴は、資産はあるが、所得は少ないということである。
今のシニアは、ネットショッピングを使いこなし、価格や性能を細かくチェックしている。そのため、一律にシニアと見なすと市場を読み違える。
シニアビジネスのキーワードは、「不安・不満・不便の解消」である。
シニアシフトと言っても、「高齢者」という言葉は嫌われがちである。「後期高齢者」という言葉は、シニアに拒否された。「高齢者にやさしい」というのも、受け入れられない。
高齢者に人気の高い巣鴨の地蔵通り商店街、日本橋の三越本店も、今のままでは、これからのシニアは行かなくなるという。もっとも、へたに変身しようとすると、いままでのお客は離れていき、新しいお客は来ないということにもなりかねない。
シニアを相手に商売している企業は、つきの世代のニーズにあわせてつぎの手を打たなければならない。
日本は、世界でもっともはやく高齢化が進んでいく。
日本のシニアビジネスの動向は、世界中から注目されている。

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